医科初期臨床研修について 各診療科研修

 

 

 

 

 

 

精神科

研修の特徴

いまや精神医学的知識は、基礎的な医学素養のひとつといえる。症状を聞き取り精神医学用語として捉え診断をおこない、治療をおこなっていく。そのすべての過程に、治療的な関りが介在する。その基本的な技能は精神医学の面接技法として重要な点であるが、それは臨床医学の基本ともいえ、将来選択する診療科を問わず、非常に重要である。当科では、統合失調症や双極性障害はもちろんのこと、いまや医師全般に対応が求められる、うつ病やせん妄、睡眠障害、認知症などの一般臨床で遭遇する疾患、他科との連携で対応するリエゾン・コンサルテーション精神医学など広く経験することができ、その薬物療法や精神療法を含む対処法を学ぶことができる。また、診断においては世界的標準であるDSM診断を用い、電気けいれん療法など専門的な治療法を経験することができる。このため、精神科を志望する医師だけでなく、他の診療科を志す医師にとってもよりよい研修ができる。

研修目標
(一般目標 GIO、行動目標 SBOs)

一般目標 (GIO)

精神科疾患に対して、適切な精神医学的評価・判断が行えるようになり、治療方針を組み立てる能力を習得する。精神疾患の標準的な治療法を理解し、基本的な治療法を遂行するの技術を獲得する。

行動目標 (SBOs)
  • 1.患者を全人的に理解し、患者・家族との良好な関係を確立・維持できる。
  • 2.病歴を聴取した上で診断を下し、病名告知、疾患・治療法の患者家族への説明が実施できる。
  • 3.精神症状及び行動に対して、客観的で普遍的な評価を行い、DSM等を用いた国際基準に対応する精神医学的診断・記載適切に行える。
  • 4.向精神薬の作用機序及び体内動態を理解し、科学的エビデンスに基づいた治療薬の選択が行える。
  • 5.難治性うつ病や治療抵抗性統合失調症等に対して行うmECTについて、その適応と治療効果、症状の改善経過を理解し、対応できる。
  • 6.他診療科の患者に生じる精神科合併症について、疾患関連性や薬物相互作用を含めて理解・評価し、他診療科と協力して治療方針を組み立てられる。
  • 7.脳病変、神経変性疾患、内分泌代謝疾患などに伴う器質・症状精神病の診断を鑑別でき、血液・生化学検査や画像検査等の臨床検査の実施、及び検査所見と臨床精神症状との関連を神経心理学的に解釈できる。
  • 8.不眠症や睡眠時無呼吸症候群などの睡眠障害の検査・治療法を理解・習得し、精神疾患との病態関連性も理解できる。

研修内容(方略 LS)

  • 1.入院患者を受け持ち、指導医とともに診療を行う。
  • 2.希望に合わせて外来で予診を行い、指導医の診察に同席し診療行為についての指導を受ける。
  • 3.症例検討カンファレンスに参加して受け持ち患者の症例発表を行いディスカッションに参加する。
  • 4.疾患病態や治療法に関する講義・勉強会を受講する。
  • 5.必須症例についてレポートを作成し評価を受ける。

研修評価(EV)

  • EPOC2にて評価をおこなう。

副直回数

4回/月

スタッフ

  • 指導医
    教授:尾関 祐二  准教授:藤井 久彌子  講師:吉村 篤 助教:増田 史 助教:角 幸頼 助教:松田 有史 助教:須藤 智志

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