医科初期臨床研修について 各診療科研修

 

血液内科

研修の特徴

血液内科の診療に携わり、血液、がん、免疫、感染など広い領域にわたる総合診療能力を養う。
  • ① 血液内科の診療は、血液内科学、腫瘍学、免疫学、感染症学など、広い領域に渡る知識を総動員して進めていきます。血液疾患は全身疾患です。血液内科の診療に携わることで、総合診療能力を養います。
  • ② 血液内科は臨床と研究の垣根が低く、最先端の研究成果がいち早く臨床の現場に導入されます。例えば、間葉系幹細胞を用いたGVHD治療、二重特異性抗体を用いた抗体免疫療法、チロシンキナーゼ阻害薬に代表される分子標的療法、キメラ抗原受容体(CAR)を遺伝子導入したT細胞療法など、いずれも実地臨床として行われています。これら最先端の医療を経験します。
  • ③ 滋賀医科大学血液内科は造血幹細胞移植を毎年約20件実施しており、累計移植件数は滋賀県下最多の400件以上に達しています。血縁ドナーや骨髄バンクドナーからの骨髄移植、末梢血幹細胞移植、そして臍帯血バンクを介した臍帯血移植の全てが実施可能な移植認定施設です。移植チームの一員として上級医とともに移植に当たります。
  • ④ 血液内科に特徴的な検査として、骨髄穿刺・骨髄生検、骨髄像検鏡、細胞表面マーカー解析、染色体解析(G band、FISH法など)、遺伝子解析、HLA検査などがあります。血液塗抹標本や骨髄塗抹標本の検鏡を通じて血液形態学を学び、またその他の検査の方法、原理、結果の解釈について学びます。
  • ⑤ 一人の患者さんについて、診断から治療までほぼ一貫して自らが主体となって進めていくのも、血液内科診療の特徴の一つです。研修を通してその魅力を存分に感じ取って欲しいと思います。

研修目標
(一般目標 GIO、行動目標 SBOs)

一般目標 (GIO)

血液疾患の病態を理解した上で、正確な診断、病期決定、治療方法を習得していきます。同時にチーム医療を徹底させて、すべてのコメディカルとの連携のもとで、全人的な医療を目指していきます。

行動目標 (SBOs)
  • 1.患者の現病歴、既往歴、家族歴などを正確に聴取し、そのポイントについて述べることができる。
  • 2.末梢血液像、骨髄像、リンパ組織像などの所見を確認し、正確な診断ができる。
  • 3.CT、MRI、PETなどの画像所見を理解し、病変の特徴、stageなどを評価できる。
  • 4.各種ガイドラインに沿った治療戦略を述べることができる。
  • 5.化学療法による副作用を説明し、正確に評価・対処できる。
  • 6.造血幹細胞移植の適応について、そのポイントを述べることができる。
  • 7.輸血の適応を判断し、実施できる。
  • 8.終末期医療の対象患者に対して、適切に緩和医療を提供できる。
  • 9.介護・福祉制度を理解し、利用方法を説明できる。

研修内容(方略 LS)

LS1 0n-the-job training
  • 1.末梢血液、骨髄細胞標本について、検鏡トレーニングを実施する。
  • 2.画像所見について、上級医や放射線科専門医と検討する。
  • 3.化学療法中の患者の副作用の有無をチェックする。
  • 4.化学療法の効果判定を上級医とともに検証する。
  • 5.次回化学療法に対する内容、容量調整などを検討する。
  • 6.上級医とともに造血幹細胞移植を実施する。
LS2 カンファレンス・勉強会
  • 1.症例検討会(毎週火曜日午後2時)
  • 2.多職種カンファレンス(毎週水曜日午後4時半)
  • 3.論文抄読会(毎月第2火曜日午後5時)
LS3 学会、研究会への参加
  • 1.希望者は、学会に参加し、幅広い知識を得る。
  • 2.希望者は、学会で発表し、自ら情報発信することを学ぶ。
  • 3.希望者は、研究会に参加し、新規治療法に関する深い知識を得る。

週間スケジュール

  • 1.月曜日 8時からミニレクチャー
  • 2.火曜日 8時からミニレクチャー    14時から症例検討会、総合回診、医局会
  • 3.水曜日 16時半から多職種カンファレンス
  • 4.   金曜日 8時からミニレクチャー

推奨研修期間

  • 1.血液内科として3−8週間の研修を想定している。

研修評価(EV)

  • 評価について:PG-EPOCの研修医評価票に評価を入力する。
  • レポートについて:指導医がPG-EPOC上に提出された症例登録レポートを添削指導後、認証する。

 

スタッフ

  • 指導医
    教授:村田 誠 学内講師:岩佐 磨佐紀 助教:浅井 愛 特任助教:藤城 綾 病院助教:永井 詩穂 病院助教:口分田 美奈 病院准教授(輸血・細胞治療部):南口 仁志 特任助教(輸血・細胞治療部):西村 理恵

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