医科初期臨床研修について 各診療科研修

消化器内科

研修の特徴

  • 1.消化器内科は消化管・肝臓・胆膵と生命の維持に重要な多くの臓器を担当し、疾患分野も良性疾患から悪性腫瘍、救急医療から緩和ケアまでと幅広い。
  • 2.滋賀医大消化器内科における研修の大きな特徴として「専門分野を細分化せず、内科医として幅広いskillを身につける」ことが挙げられる。大病院にありがちな領域ごとに細分化されたgroup分けはなく、医師同士の垣根もない。皆それぞれの専門分野を持ちながら出来るだけgeneralな内科医としてのskillを取得できるような環境づくりを目指している(T字型教育の実践)。
  • 3.担当医は内視鏡治療から緩和医療まであらゆる病態を受け持ち、皆でconferenceを行い、症例ごとに上級医から指導を受ける。
  • 4.初期研修医(1年目)ではconferenceでの症例presentation、内視鏡・CT所見の読影、病棟・外来業務の中で救急症例の初期対応、などを学ぶ。選択期間(8W)では腹部超音波検査の初級trainingへの参加が可能である。
  • 5.初期研修医(2年目)では腹部超音波、上部内視鏡検査の初級training、学会・研究会参加を通してより深く消化器病学を学ぶ。将来消化器内科を専攻しない研修医の場合でも、他科でも役に立つようなskill(腹部超音波検査の集中training、腹痛症例の初期対応など)を獲得出来るよう個別化したprogramを作成している。
    このように初期研修医の比較的早い時期から消化器内科の専門的なskillを体験することは専攻予定の有無にかかわらず、研修に対するMotivationの向上・消化器病学のより深い理解に繋がり、非常に教育的と考えている。また、2年目の選択期間に内視鏡や超音波検査の初期トレーニングを経験することにより後期研修医(3年目)開始時点から専門医取得に向けたのためのprogramの開始が可能である。具体的には後期研修が終了する頃には腹部超音波検査の習得はもちろん、多くの上下部内視鏡のroutine手技(EMR含む)、肝生検、ERCPでの胆管挿管(難治例は除く)などが指導医の助言の元、自ら完遂することが可能となる(研修早期からの段階的教育の実践)。

研修目標
(一般目標 GIO、行動目標 SBOs)

一般目標 (GIO)

Common diseaseが多い消化器疾患を多く担当することで内科医としての基本的な知識や手技を習得する。患者や家族と積極的に関わることで医師として必要な態度を身につける。内視鏡や超音波検査にも積極的に参加し専門的知識を獲得する。

行動目標 (SBOs)
  • 1.Conference、回診で症例のpresentationが適切にできる。
  • 2.担当症例の内視鏡やCTなど画像所見を述べることができる。
  • 3.患者の状態が悪化した際に上級医に状況を適切に報告できる。
  • 4.急変時の初期対応(静脈確保や初期の呼吸循環管理、腹部診察と必要な検査の指示)が適切にできる。
  • 5.患者を毎日診察し、内科に必要な身体所見の聴取ができる。
  • 6.病状説明などを通して患者や家族と良好な関係を築くことができる。
  • 7.看護師や薬剤師と良好な関係を築き、teamの一員としての立ち振舞ができる。
  • 8.内視鏡や超音波検査に積極的に参加し、専門知識を獲得する。
  • 9.内視鏡や超音波検査の初級trainingができる。

研修内容(方略 LS)

LS1 0n-the-job training
  • 1.内視鏡シミュレーターを用いて内視鏡の挿入・観察のtrainingを行う
  • 2.病棟の受け持ち患者について上級医とdiscussionを行う
  • 3.外来当番では初診患者の問診聴取・救急対応を行う
  • 4.内視鏡当番では実際の内視鏡画像を通じて知識を深める。到達度に応じて内視鏡手技のtrainingを行う
LS2 カンファレンス・勉強会
  • 1.毎朝のconference(AM8:00)にて受持ち症例のpresentationを行う、また上級医から研修医向けのshort lectureを受ける
  • 2.週1回(水, AM8:00)に指導医から腹部超音波や内視鏡のlectureを受ける
  • 3.週1回(月, PM)に教授回診・合同conferenceでpresentationを行う
  • 4.週1回(水, PM6:00)から外科・病理・放射線科合同の消化器conferenceを受ける。症例のpresentationを行い、疾患の理解を深める

研修評価(EV)

  • 1.指導医が研修実施記録表に評価を記載する
  • 2.レポートを研修終了後、指導医が添削指導し、署名する。

副直回数

3~4回/月

スタッフ

  • 指導医
    教授 安藤 朗 准教授 稲富 理 講師 西田 淳史 助教 藤本 剛英 助教 松本 寛史 助教 森田 幸弘、大野 将司

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